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ISBNとは?意味・13桁の構成と取得の考え方をわかりやすく解説

本を出版しようと調べ始めると、「ISBNとは何か」という言葉でつまずく方は少なくありません。

ISBNは国際標準図書番号のことで、13桁の数字で出版者と書名を識別する仕組みです。

本記事では、ISBNの正式名称や13桁の構成、書籍JANコード・ISSNとの違いを解説します。

読み終える頃には、自著の出版計画でISBNをどう扱えばよいかが判断できます。

目次

ISBNとは何か(定義・正式名称・運営機関)

ISBNの正式名称・準拠規格・運営機関を示す3つの基本カード図解

ISBNは、国際標準図書番号(International Standard Book Number)の略称です。

国際規格ISO 2108に準拠し、出版者に割り当てられる識別子として運用されています。

当社が出版支援の現場で著者の方に最初にお伝えするのも、この位置づけです。

正式名称と準拠する国際規格(ISO 2108/JIS X 0305)

ISBNの正式名称は「国際標準図書番号」で、国際規格ISO 2108:2017に準拠しています。

この規格は1970年に国際規格として承認され、日本ではJIS X 0305:2020として整合しています。

番号の構成や運用のルールを定めているのが、この国際規格と国内規格です。

日本国内の運営機関「日本図書コード管理センター」とは

日本国内でISBNの発行と運用管理を担うのは、日本図書コード管理センターだけです。

この一元管理の体制は、JPO(一般社団法人日本出版インフラセンター)が運営しています。

出版までの一連の工程は「本が出版されるまでの流れ|企画から流通までの工程と期間」でも紹介しています。

出典:ISBN(国際標準図書番号)および日本図書コード・書籍JANコード利用の手引き 2025年版|日本図書コード管理センター(JPO)

ISBNの13桁が示す意味(構成の見方)

ISBNの13桁を構成するGS1プレフィックス・国記号・出版者記号・書名記号・チェック数字の5要素分解図

ISBNの13桁は、5つの要素の組み合わせで成り立っています。

GS1プレフィックス・国記号・出版者記号・書名記号・チェック数字の5つです。

当社が原稿を預かる際も、この構成をまず著者の方に図で説明しています。

13桁を構成する5つの要素(GS1プレフィックス・国記号・出版者記号・書名記号・チェック数字)

日本国内のISBNでは、先頭の「978」がGS1プレフィックスで、図書であることを示す固定の3桁です。

続く「4」は国記号で、日本国内で発行される書籍を表す1桁の記号です。

出版者記号と書名記号は合わせて必ず8桁になり、末尾のチェック数字1桁で正確性を検算します。

出版者記号の桁数によって発行できる点数が変わる仕組み

出版者記号の桁数は、その出版者が発行できる書名の点数に直結する要素です。

6桁の出版者記号なら書名記号は100点分、7桁なら10点分しか割り当てられません。

1タイトルだけ発行する個人・法人向けの枠が、8桁の「シングルコード」です。

出典:ISBN(国際標準図書番号)および日本図書コード・書籍JANコード利用の手引き 2025年版|日本図書コード管理センター(JPO)

10桁から13桁への規格移行の歴史

ISBNが10桁から13桁へ移行した1980年から2007年までの年表

ISBNはもともと10桁で運用されていましたが、現在は13桁に統一されています。

日本国内でも2007年1月からこの13桁運用に切り替わりました。

当社が扱う書籍でも、13桁表記への統一が前提です。

2007年の13桁化とその背景

国際本部は2004年に13桁化の実行ガイドラインを加盟各国に示し、同年のベルリン年次総会で規格改定を決定しました。

この決定を受け、2007年1月1日から国内外で一斉に13桁のISBNへ移行しています。

日本では1980年4月から10桁のISBNを頒布(出版物を世に広く配ること)していたため、実に27年ぶりの大きな規格変更でした。

出典:ISBN(国際標準図書番号)および日本図書コード・書籍JANコード利用の手引き 2025年版|日本図書コード管理センター(JPO)

ISBNと似た番号との違い(書籍JANコード・ISSN・ISMN)

ISBN・書籍JANコード・ISSNを対象と管理機関で比較する図解

ISBNと混同されやすい番号に、書籍JANコード・ISSN・ISMNがあります。

それぞれ対象となる出版物も、管理する組織も別物です。

当社が出版支援を行う中でも、この3つを混同されたまま相談に来られる経営者の方が少なくありません。

ISBNと日本図書コード・書籍JANコードの違い

日本図書コードは、ISBNに日本独自の分類記号(Cコード)と本体価格を示す価格記号を付け加えて表します。

この文字情報をバーコードのシンボルとして表したものが、書籍JANコードです。

書籍JANコードを表示するには、ISBNの取得料とは別にGS1 Japanへの登録申請料と更新料がかかります。

ISBNとISSN・ISMNの違い(対象となる出版物の種類)

雑誌や年鑑のように終わりを決めずに続く逐次刊行物に割り当てられるのは、ISBNではなくISSNです。

ISSNは国際的にISSN International Centreが、国内では国立国会図書館内のISSN日本センターが管理しています。

印刷された楽譜の出版物に使われるのが、同じ仕組みのISMN(国際標準楽譜番号)です。

出典:ISBN(国際標準図書番号)および日本図書コード・書籍JANコード利用の手引き 2025年版|日本図書コード管理センター(JPO)

電子書籍・Kindle出版とISBNの関係

電子書籍のファイル形式とデバイスの違いでISBNが変わるかを示す判定フロー図

電子書籍にもISBNは付与できます。

紙の本と同じ国際規格の枠組みで、電子出版物も識別子の対象になっています。

当社が電子書籍化の相談を受けたとき、最初に確認するのが紙の版と別に番号が要るかどうかです。

電子書籍もISBNの付与対象になる

出版物を電子化し、CD-ROMなどの記録媒体やダウンロード・ストリーミングでアクセスできるようにした電子書籍も、ISBNの付与対象となる出版物の一つです。

国際ISBN機関は2010年11月に、電子書籍とアプリへのISBN付与に関するガイドラインを公表しています。

電子書籍向けの商用コードに「JP-eコード」もありますが、これはJPRO出版情報登録センターが管理する別のコードです。

ファイル形式が異なる場合に別ISBNが必要になるケース・不要なケース

電子書籍がepubやPDFなど複数のファイル形式で提供され、それぞれ独立して購入・利用できる場合は、形式ごとに異なるISBNを取得します。

一方で、読むためのデバイスや閲覧ソフトが違うだけなら、新しいISBNを付け直す必要はありません。

この線引きの取り違えは、支援の現場で実際に目にしてきたつまずきの一つです。

出典:ISBN(国際標準図書番号)および日本図書コード・書籍JANコード利用の手引き 2025年版|日本図書コード管理センター(JPO)

ISBNは法律上の義務なのか(法的位置づけと納本制度との違い)

任意のISBNと法律上の義務である納本制度を対比する図解

ISBNを付けずに本を出せるのかどうかは、著者の方からよく受ける質問です。

ISBNの取得自体は、日本の法律で義務づけられたものではありません。

この誤解が原因で出版そのものをためらう経営者の方も、支援の現場では珍しくない印象です。

ISBNの付与は法律や条約で定められた義務ではない

日本図書コード管理センターは、ISBNについて「法律や条約で定められたものではなく、発行する書籍に必ず付けなくてはならないという法的な規則はない」としています。

申請料を納めて登録した出版者だけが使用でき、あくまで必要に応じて出版物に付与するものです。

なお国際ISBN機関の英語資料では「一部の国では法的要件になっている場合がある」という限定付きの記載があります。

日本国内の位置づけの基準は、上記の日本図書コード管理センターの記載です。

国立国会図書館への納本制度はISBNとは別の法的義務

国立国会図書館法により、国内で発行されたすべての出版物は国立国会図書館への納本が義務づけられています。

ISBNや書籍JANコードの有無にかかわらず、頒布目的で相当部数を刊行した出版物は納本の対象になり、発行から30日以内に納めるルールです。

ISBNの取得が任意であるのに対し、納本は法律に基づく別の義務という点を区別しておく必要があります。

出典:ISBN(国際標準図書番号)および日本図書コード・書籍JANコード利用の手引き 2025年版|日本図書コード管理センター(JPO)

出典:国立国会図書館「納本制度」

経営者が本を出すときにISBNで知っておくべきこと

商業出版・企業出版・自費出版の形態別にISBN申請の要否を示す判断フロー図

ISBNは、出版社や個人といった「出版者」として登録した主体に割り当てられる番号です。

この登録の仕組みを理解しておくと、経営者が本を出す際にISBNを誰が扱うのかが整理しやすくなります。

実際に出版支援の現場でも、この点を誤解している経営者の方によく出会います。

ISBNは「出版者」として登録した主体に割り当てられる(受託者の代理申請はできない)

ISBNは、管理・編集・発行・頒布を自ら行い責任を負える個人・法人・団体だけが「出版者」として登録できる番号です。

単に編集・印刷・販売のみを請け負う業務受託者は登録申請ができず、代理申請も認められていません。

商業出版や企業出版で著者本人が申請する場面が生じないのは、出版社が出版者登録を済ませているからです。

詳しくは「企業出版の完全ガイド|メリット・費用・出版までの流れ」でも解説しています。

出版形態そのものの違いを比較したのが「商業出版と企業出版の違いを徹底解説|経営者の出版戦略」です。

自分が出版者になる場合は住所・電話番号の公開など登録要件を自ら満たす必要がある

自分自身が出版者として登録する場合は、名称・住所・電話番号が国際本部にも登録・公開されます。

登記上のみの住所やバーチャルオフィスは登録できず、実際に出版活動を行う場所と直接つながる連絡先を用意します。

登録できる出版者登録は一個人・法人・団体につき一つだけです。

話すだけで書籍が完成する出版支援は「KISACHI.の出版支援サービス」で紹介します。

ISBNを取得しただけでは書店やオンライン書店に情報は載らない

出版者登録を済ませてISBNを附番しても、それだけで書店やオンライン書店の検索結果に本の情報が出るわけではありません。

「当センターに出版者登録をしただけでは出版物の情報は検索できるようになりません」というのが、日本図書コード管理センターの明記する原則です。

POSレジでの管理やオンライン書店への出品、図書館での参照を望む場合は、出版者自身がISBNと書名などの出版物情報を流通先へ提供・登録する必要があります。

情報提供先の例として挙げられているのは、公共図書館・取次会社(出版社と書店を仲介する卸売会社)などの販売会社・オンライン書店を含む書店です。

出版情報登録センター(JPRO)に登録すれば、これらへ一括して情報を届けられる仕組みもあり、サービスの利用は有償です。

支援の現場でも、ISBNさえ取れば自動的に書店に並ぶと考えていた経営者の方は少なくありません。

出典:ISBN(国際標準図書番号)および日本図書コード・書籍JANコード利用の手引き 2025年版|日本図書コード管理センター(JPO)

ISBNの1書名1原則と再利用禁止のルール

新しいISBNが必要になるケースと不要なケースのYes/No判定一覧

一度割り当てられたISBNは、絶版になっても再利用できません。

支援先の経営者の方からも、増刷や価格改定のたびに新しいISBNが必要だと思い込んでいたという声をよく聞きます。

実際には、変更する場合としない場合のルールが明確です。

版・発行形態が変わると新しいISBNが必要になるケース

本の内容を大きく改訂した版や、書名・著者・言語を変更した場合は、新しいISBNを取得します。

紙の書籍から電子書籍への変更や、単行本から文庫版への判型変更など、発行形態を変える場合も同様です。

3冊セットのように複数の書籍をまとめて頒布する場合は、各巻に加えてセット全体にもISBNを割り当てます。

ISBNを変更しなくてよいケース(増刷・価格改定・カバーデザイン変更等)

表紙デザインの変更や、誤字脱字を直しただけの増刷・重版では、ISBNを変える必要はありません。

価格改定や、販売品・非売品といった頒布方法の違いも、ISBNを変えない扱いです。

一度割り当てられたISBNの使用に有効期限はなく、使わなくなった番号も再利用できません。

出典:ISBN(国際標準図書番号)および日本図書コード・書籍JANコード利用の手引き 2025年版|日本図書コード管理センター(JPO)

ISBNの調べ方(自分の本・他社の本を検索する方法)

自分の本や気になる本のISBNは、公式のデータベースやツールで調べられます。

当社が著者の方にご案内するのも、まずはこの2つのサイトです。

国立国会図書館サーチ・Books(JPRO)で調べる方法

国立国会図書館サーチは、国立国会図書館の資料やデジタル資料に加え、全国の公共・大学・専門図書館などが提供する資料も検索できるサービスです。

絞り込み条件には「ISBN / ISSN」の入力欄が用意されています。

国立国会図書館サーチのトップページ。検索窓の下に「絞り込み条件」の項目があり、展開するとISBN / ISSNの入力欄が表示される

出典:国立国会図書館サーチ(国立国会図書館)

国立国会図書館サーチでISBNから調べる

もう一つの「Books」は、JPRO(出版情報登録センター)が出版社から受け取った刊行情報をもとに配信する、一般読者向けの総合カタログサイトです。

Booksのトップページ。「さらに条件を追加する」欄に「キーワード(内容、目次、ISBNコードなどから検索)」の入力欄がある

出典:Books(出版書誌データベース)|JPRO出版情報登録センター

BooksでISBNから調べる

ISBNのチェック数字が正しいか検算する方法

手元の本のISBNが正しく印字されているか不安なときは、日本図書コード管理センターの公式サイトにある「ISBNの検算」ページで確認できます。

チェック数字の計算式は専門的なため、本記事では検算ツールの存在を押さえておくだけで十分です。

出典:国立国会図書館サーチ

出典:Books(日本の出版情報を網羅する検索・閲覧サービス)|JPRO出版情報登録センター

出典:ISBNの検算|日本図書コード管理センター(JPO)

ISBNの取得費用・申請の全体像(詳しい手順は別記事で解説)

出版者記号の桁数別に申請料を税抜・税込で比較した料金体系図

出版者記号の新規登録料は、取得する桁数によって金額が大きく変わります。

当社が出版社に確認を仲介する場面でも、まずどの桁数で申請するかを出版社側と相談していただいています。

具体的な取得手続きの詳細は、別記事で改めて解説する予定です。

出版者記号の申請料は桁数(発行可能点数)によって変わる

出版者記号の新規登録申請料は、2024年7月1日の改定分が最新で、公式サイトでは税抜表記、料金改定の告知資料では税込表記で案内されています。

6桁(発行可能点数100点)の申請料は40,320円+税、7桁(10点)は22,000円+税、8桁のシングルコード(1点)は11,000円+税です。

税込では、それぞれ44,352円・24,200円・12,100円になります。

詳しい取得手順は別記事で解説予定

出版者記号の申請から取得までの詳しい手順や必要書類については、2026年12月に別記事で解説する予定です。

自費出版全体の費用感を先に把握したい場合は、「自費出版の費用相場はいくら?平均・目安と経営者向け内訳ガイド」も参考になります。

当社にご相談いただければ、桁数の選び方から出版社側との調整まで一緒に整理します。

出典:出版者記号発行に関わる料金改定につきまして(2024年7月1日付)|一般社団法人日本出版インフラセンター 日本図書コード管理センター事務局

出典:ISBN 料金表|日本図書コード管理センター(JPO)

KISACHI.株式会社(友部貴幸)について

記事の執筆・監修は、KISACHI.株式会社の代表取締役・友部貴幸が担当しています。

独立後の個人セミナーは200回を超え、受講者数は延べ2,600名超です。

会社員時代の実績は、上場企業での4年間・延べ3,000名以上への研修です。

当社は「Training・Consulting・Publishing」の3事業を通じて、経営者の出版とAI活用を支援しています。

ISBNの取得や出版形態の相談は、「KISACHI.の出版支援サービス」からお問い合わせください。

ISBNについてよくある質問

Q1. ISBNとISSNの違いは何ですか?

ISBNは単行本など単発で発行される出版物に、ISSNは雑誌や年鑑のように終わりを決めずに続く逐次刊行物に割り当てられる番号です。

管理機関も異なり、ISSNは国際的にISSN International Centre、国内は国立国会図書館内のISSN日本センターが担っています。

迷ったときは、続きが出る前提の刊行物かどうかで見分けられます。

Q2. ISBNは10桁と13桁のどちらが正しいのですか?

現在のISBNは必ず13桁で、10桁のISBNは2006年12月末までの規格です。

国際規格は2007年1月1日から13桁化され、日本国内でも同時期に切り替わりました。

Q3. ISBNがない本は出版できないのですか?

日本国内では、ISBNの取得は法律や条約で義務づけられたものではありません。

ただし、書店や取次会社のPOSレジでの読み込みや自動送品は、ISBNを含む書籍JANコードの読み取りを前提に組まれています。

ネット書店を含む店頭に並ぶ書籍のほぼ100%にISBNが付与されているのも、この仕組みが背景です。

Q4. ISBNは著者本人が取得する必要がありますか?

ISBNは、出版者として登録した個人・法人・団体に割り当てられる番号です。

商業出版や企業出版では、発行者となる出版社が出版者登録を済ませているため、著者本人が申請する場面は生じません。

自分で出版者になる場合の要件は、「自費出版のメリットとデメリット|経営者が知る費用と判断基準」「本を出す方法とは?出版の種類・費用・出版までの流れ」でも解説しています。

出典:ISBN(国際標準図書番号)および日本図書コード・書籍JANコード利用の手引き 2025年版|日本図書コード管理センター(JPO)

まとめ:ISBNの仕組みを理解し、自著の出版計画に役立てよう

ISBNは、13桁の数字で出版者と書名を識別する国際標準図書番号で、法律上の取得義務はなく、出版者として登録した主体に割り当てられる番号です。

ISSN・ISMN・書籍JANコードとは、対象となる出版物も管理する組織も異なります。

また、書店や取次の受発注は、ISBNを含む書籍JANコードの読み取りが前提です。

自著の出版形態を整理したうえで、出版社側と早めにすり合わせておきましょう。

「話すだけで書籍が完成する」出版支援の詳細はこちらをご覧ください。

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友部 貴幸(ともべ たかゆき)|KISACHI.株式会社 代表取締役

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